茎工房
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コラム〜世界の食〜

インドネシア編 -インドネシアの食事情(1)-

 インドネシアは広大な国土に多種多様の民族が混在している。インドネシアの人口は約2億3000万人。民族別では、大半がマレー系、その他に中国系と数百の民族集団がいる。宗教別ではイスラム教(約87%)、キリスト教(約9%)、ヒンドゥー教(約2%)などにて構成されている。食事情として当然宗教・民族集団ごとの影響を強受ける事になる。バリ人(ヒンドゥー教)は豚肉料理が大好物。結婚式やお祭りなどでは、豚の丸焼きが欠かせない。一方、イスラム教徒は豚肉を一切口にしない。人を食事に誘う時は、相手の好み以前にその人の宗教が何であるか知る必要がある。ぶしつけに「あなたの宗教は何?」とも聞けず、日本人にはややこしい問題である。
 お勧めは無難な鶏肉料理かも。地域的には、スマトラのパダン料理はインド・中近東の影響を受け、肉や野菜を香辛料で煮込んだ料理が多く、ジャワ料理はテンペや豆腐と野菜を使った料理、インドネシア東部はポリネシアやメラネシアの食文化の影響がみられる。インドネシア料理の最大の特徴は、たくさんの香辛料を使うことにある。とにかくスパイスやハーブ無くして、インドネシア料理を語ることはできない。もう一つの特徴として揚げ物の種類が多いことである。テンペ、豆腐、鶏肉、牛肉、魚、エビなど油で揚げて調理する。インドネシア人は米が主食である。日本人と同じで米飯を食べて、初めて食事をした気になるという人が多い。日本人旅行者がインドネシア内で食事に困ることはなさそうだ。

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